ムラムラしてるときにお腹がグーグーなるとスゲームカつく
ムカつく、ムカつく、ムカつく!(ジブリ風)
どうもこんにちは。
アンモナイトです。
皆さんお元気ですか?僕はお元気です。
他の人間のことについて、特に他の人間の欲求や思考といった頭、もしくは心の中にあると啓蒙時代から考えられている「それ」について、僕は他人ではないのであまり詳しくは知らないので、もしかしたら世界でたった一人、僕だけなのかもしれませんが、無性にムラムラするときがります。
それも頻繁に。
これは僕が「童貞」だからかもわかりませんが、とにかくムラムラするんです。
どういう仕組みでムラムラするのか一回人間は真面目に話し合って、僕に、もしくは他に存在すると仮定される僕以外のムラムラ族に情報を提供するべきだと思います。たぶんノーベル賞位余裕でとれる発見だと思います。
で、ムラムラは突然やってくるわけです。
そうなると僕は、最初は「あ、なんか今無性にムラムラしてるな~」なんて、まるで他人事みたいな感覚でムラムラを観察しているわけです。
最初のうちは、心の中でスカした顔つきをして「今日はワーグナーでも聴こうかしらん」なんてカッコつけるのですが、次第にムラムラが大きくなると、「やや、今日のムラムラはいつもよりも勢いが違うねェ」なんて云って、余裕ぶってはみるものの、その実ムラムラに理性が押し負けつつある状態になってきます。
そして最終的には「あ~~~~!ムラムラする!」と自分の理性までもがムラムラして、ムラムラの二乗。大合唱が始まるわけです。僕は自分のパソコンのいつものところからフォルダを出し、お気に入りの電子性的媒体を出すわけなんです。
そして、「さあ、我が同胞!我がムラムラたちよ!今が抑圧から解放される時だ!」と勇ましく号令をかけて、厳しく激しい解放運動に入ろうとするわけです。
しかし、そんなときに限って、聞こえてくるのです。
グ~~~
間の抜けた音が辺り一帯に響き渡ります。今、まさに解放されんと電子性的媒体と対峙したその瞬間での出来事に、さっきまで激しく雄たけびを上げていたムラムラたちも、一瞬静まり返ってしまいます。
しばらく場が静寂に包まれます。しかし、気を取り直したムラムラたちは、「い、イクか……」と再び戦闘態勢に入ります。しかし、明らかにさっきよりも勢いが衰えている。
原因は一つしかない。さっきのお腹の音だ……ムラムラたちは、おなかがすいていることに気が付いてしまったのです。
性欲と食欲。僕の体には、人間の三大欲求のうちの二つが重くのしかかっていることになります。一つでもしんどいのに、二つは云わずもがな。
仕方なく僕は、勢い衰えたムラムラに一時撤退命令を出して、食欲と対峙します。
しばらくして、食欲が良い感じに収まってきたと思い、先ほどのムラムラに再集合をかけます。しかし、集まったのは、さっきの五分の一以下。
ムラムラたちは口々に云います。
「おらたち、こんな人数じゃとてもじゃねぇけども、戦えんべ」
僕も返します。
「え、そんな、待ってくれよ。じゃあお前たちはどうすんだよ?!」
「ここさ残って他のムラムラが来るのを待つ」
「そ、そんなぁ……それじゃあ、ずっと小ムラムラが続いちゃうじゃないか……」
「そだばこといっだって、どうにもならねってばよ」
「そんなぁ……」
なんとも情けない声を出す僕。
おい!食欲!ふざけんなよ!
お前が変なタイミングで出てきたせいで、こっちはずっと小ムラムラ状態だぞ!
タイミングを考えろよ!
ムスコがまだ勃ってる途中でしょうが!
(おわり)